雑色のエナメル

f:id:deco-noriko:20201106131609p:plain
こんにちは。

お久しぶりですね。

と言っても、
いつものペースの約1か月ぶりですけれども。


秋の快晴の福岡よりお届けいたします。(笑

ほんと
お散歩にいい日和ですよ。

さっきも自転車でネカフェまで来る途中
幼稚園児の群れに遭遇しましたけれども

園を出てお散歩だというのと相まって
テンションばりたか↑でしたからね(笑

めっちゃ手を振られたから
思わずつられて振り返してしまったよ。

どうしてくれる。

f:id:deco-noriko:20201106131702p:plain


ついつい二、三日前も満月でして
とってもきれいな月夜でした。

そう言えば前回のブログの記事に
エレカシ野音あったみたいですね(参加してないけど)
ということをちょろっと書いたけど

あのあと
久しぶりにエレカシDBさんのところに行って
ライブレポでも見ようとしたんですけれども

管理人さんの感想見て
そのあと次の人の感想読もうとしたら
「生配信だけでも参加できてしあわせでした」
とか書いてあるのを見て読む気をなくしました(笑


何が幸せなもんかい。

ある意味野音を馬鹿にしているよね。

エレカシDB管理人さんの感想に

「いつものシャツインのみやじでした」
みたいなことが書かれてあったけど

今って、宮本さん
ライブの途中で
いつの間にかシャツがはだけてたり

これ以上は無理です
ってくらいシャツの裾をひっぱったり

すごい形相でシャツを引きちぎって
ボタンがはじけ飛んだりしないんですか?

つまんないの
とか思ってました。

まぁいいですけどね。

(最初から)参加できないし。←


てな感じで、
前回の記事を思い出すと
若干愚痴っぽいところからスタートしてしまいましたので
この辺にして(笑


前回の記事は
動画を貼りまくってしまったので
激重のページになってましたようで

あとから反省しました。

前回はいろいろ遊んでたら
時間がなくなってしまって

そのとき見てた動画を

そのままどんどん貼ってしまったら
あんな感じに(笑


まぁこれからは気を付けます。

たぶん。(笑

f:id:deco-noriko:20201106132725j:plain

さて、
この一か月で印象に残ったことを
少し書いておきます。


いつもながらお仕事の合間に
昔録画してた映画とかを見てます。

相変わらずテレビはほとんど見てないなー。

たまに(参考までに)天気予報をデータ放送で見るときだけ
10秒ほどテレビを見るね(笑

あ、でもこの間
テレビをつけたら
また(お笑いの)ネタ番組があっていたので
見ました。

サンドウィッチマン仕切りの漫才とコントの番組ね。
(たまに「ん?これ漫才?コント?みたいなのもあるけど(笑))

久しぶりにアンタッチャブルの漫才とコント見ましたよ。

おもしろかったw


【期間限定】アンタッチャブル渾身の「漫才」&15年ぶり!「コント」を披露!≪お笑い二刀流≫


昔、アンタッチャブルが出てきたとき
えらいせわしい人たちだな(笑
と思っていたけど

なんだか今は熟練されてた気がしました。

おもしろかったです。

そのあと出る若手芸人さんたちが
かわいそうなくらいでした。

でも、そのとき見た若手芸人さんも
おもしろい人たち結構いて

私はラランドとか好きですね。
結構毒があって(笑



テレビはそんな感じで、
夜は映画とかをひたすら見たり

休みの日の昼間は
今年は編み物をいろいろやりたいなと思って準備してますね。

まぁこの話は
また、今度。


f:id:deco-noriko:20201106131820p:plain

今回は、ここ1か月の間に見た映画で
いくつか取り上げて書いてみたいと思うのです。

ひとつめはね
映画「築地WONDER LAND」です。

『TSUKIJI WONDERLAND(築地ワンダーランド)』Blu-ray&DVD IN STORE NOW


ドキュメンタリー映画です。
(配給は松竹なんですよ)

すごくいいドキュメンタリーですね。

海外から見た築地って感じなんですけど
日本人よりちゃんと築地を見ているという感じで。

もうね
築地に生きる人たちのプロの仕事ぶりというか
働く日本人の中でも
竟を極めた人たちというか。

まぁ見たらわかるので
一度見てみてください。

そして、築地という場所が
いかに世界にとって、日本にとって
稀有で重要な場所であったかということを
認識していただきたい。

映画の中で、

築地で魚を買うということは、

魚についての「情報」を含めて買いに来るのだ

という言葉をいろんな人が言っています。

つまり、
魚については築地の人たちが一番よくわかっているからです。

なぜなら築地は魚の最もプロフェッショナルの人たちがいる場所だから
です。

ある特定の分野或いは職業において
それを極めたプロがそのことについて一番詳しい
という当たり前の
しかし、とても困難でありかつ重要なことが

築地という場所では
当たり前にしかも高度なレベルで行われている
ということです。

最先端のプロフェッショナルでいるということは

ただ長くその職業を行い
経験を積み重ねているということではない。

常に新しいものを取り入れ、
常に自らの技術・精神を研磨し

常にだれにも負けない唯一無二の存在を目指すということ。

それが、築地という場所では
それぞれの店において
取り扱う魚それぞれの分野において
プロフェッショナルな仕事として行われていました。

築地ということを語るときに
もちろん伝統という言葉がつかわれ
それが日本の産業・文化というように語られることもありますが
それだけではない

常にプロフェッショナルであり続けることが
完全なる唯一独自性を生み
それが今も生き続ける存在としてあり続けることこそが
日本のオリジナリティなのです。

極める存在、匠、職人
どれもそうです。

観光目的のための伝統ではない

今もなお現役で生き
働き続けるそういうひとたちこそ
日本の独自性を作り出している。

そのことを、この国の日本人は誰も理解していない

そう痛感させられる毎日ですが
この映画を見るとそのことを理解してくれる人が
いることがわかり
すごく癒されました(笑


こういう築地という場所をね
簡単になくしてしまうのが

今の日本の政府であり、

それを見て見ぬふりをしているのか
まったく理解すらできない状態で
見向きもしないのが

今の日本人なのです。


こういう現象は、

まともな研究者すら育っていない今の日本の現状や

旧ネット住民を排斥するネットの世界での出来事にも
共通している。


そうして、日本において「専門性」が徹底的に排除されつつある。

なぜだと思います?

それは、そういう専門的な知識を持った人、「目利き」の存在が
邪魔な人達がいるからです。

なぜって?

なにかしらの情報操作をしたい人たちにとっては
そいういう人たちは邪魔だからです。


例えばですね、

Aという物を売りたい人たちがいたとします。

でも

品質的にBというもののほうがよいので

どうしてもBのほうを人々が買ってしまう。

Aを売るためにはどうしたらよいか?

Aをどうしても売りたい人たちは

AのほうがBよりも品質がよい「かのような」宣伝をする。

人々はAを買い始める。

そのとき、「目利き」が現れます。

BよりもAのほうが商品がよいわけがない、
と「目利き」は言います。

Aを売りたい人たちにとっては
「目利き」はとても邪魔な存在です。

わかりますか?

人々はプロフェッショナルを求めながらも

「自分が都合がよいほう」に流されやすい。


そういうものです。


今の日本にはプロフェッショナルが絶滅しつつあるのかもしれません。

現在の企業の構造そのものもそうならざるをえない仕組みに
なっています。

膨大な資金を持った巨大企業が
自分よりも資金力の劣った企業を吸収し

肥え太ってゆきます。

しかしながら、その巨大企業の幹部は
常にいろいろな参謀に基づいて動いている

ある特定の技術を持った企業を買収したとしても
その能力を生かすだけのノウハウも能力もないのです。

ある特定の技術に目をつけて先物買いのごとく
投資しますが、
結局は潰してしまう結果になりかねない。


この投資というものについても
投資のプロという存在も
もはやいなくなっていると言ってもいい。

日本では、証券会社の相次ぐ倒産やものを言う株主として有名だった村上氏等が
いなくなった時期に
投資というものについても本当の意味でのプロフェッショナルの存在は
消されたのではないかと思っています。

だから、今行われている投資というのは

そいういう昔の投資のプロ達が形作った枠組みを利用して
そのあとの人たちが単なる資金を巡り動かし
ある特定の人たちにだけ利潤が得られるような仕組みにしか
なっておらず

しかもいずれそのやり方も行き詰まるときがくるでしょう。

アメリカではもっと早くて
先日、改めて見た「ウルフ・オブ・ウォールストリート」で、
マーティン・スコセッシ監督が示唆しているのを
感じました。


『ウルフ・オブ・ウォールストリート』 予告編

私が見たのはWOWOWで放送されたR指定版ですが

その映画の前に少しだけマーティン・スコセッシ監督の
コメントがあって
監督は言葉を選びながらも
次のように言っていました。

「この映画に出てくる人々のやり方は、
 もちろん非難すべきところもあるけれども

 何か新しいものを生み出そうとするパワーや思いのようなものを
 彼らの中に見出し、

 それがとても魅力的であり、時として(経済恐慌後の時代にとって)
 そういうものが必要であるのではないか」

と。

この映画に出てくる主人公のジョーダンは
最初はウォール街の名門ロスチャイルド証券に就職するも

そのロスチャイルド証券が急に倒産し
失業後に自ら証券会社を立ち上げ、うなぎ上りに成功していく
ある意味サクセスストーリーではありますが、

主人公の最初に出会った上司がかなり破天荒で
その分証券のプロ中のプロだったのだと思いますが
その生き方を自ら再現するようにジョーダンは生きていきます。

映画の最後に流れる上司の癖のゴリラの呼吸法のような歌(?)が流れますが

その人となりはともかく
時代が必要としているのは
「型やぶり」だけれども真のプロフェッショナルだと言えます。

ジョーダンはその資金巡りに関して
アメリカ国家に目をつけられ、FBIの標的となり
反社会者として監視・行動の制約・財産の没収などが行われますが

果たして、社会に生きる人々にとって
ジョーダンは反社会者なのか?

この映画を見た人は必ず思うのではないかと思います。


と。

けれども、人は大きなものにながされやすい。

その流れが操作されていることに気づかない。

気づかないフリをする。

そうやっているうちに、「プロフェッショナル」達は消えてゆくのです。

そういうことを考えていました。


ウルフ・オブ・ウォールストリート
素晴らしい作品です。

レオナルド・ディカプリオの怪演も
とても素晴らしい。

脇を固める役者さんたちも
ひとくせもふたくせもある人達で
素晴らしい。

一度ご覧あれ。

最後のシーンで
ジョーダンが講演会を行い

「私にペンを売ってくれ」
とお客さんに1本のペンを渡します。


みんな、とってつけたように
そのペンが「素晴らしい」かのような「宣伝文句」を
巧みに並べようと必死になりますが

ジョーダンは頷かず
次々にお客さんにペンを渡します。

その人々の群れ。

誰一人違うのです

ジョーダンやその仲間とは。

「宣伝文句」ならば
人にペンを買わせるだけのものでなければ
なりませんが

それができない。

できる人と
できない人の違い。

能力のある人間と
能力のない人間。

隔たりは
そこにあるのです。



いろいろなことのある毎日ですが
がんばりましょう。


勤労感謝の日にはまだ早いですが

真の意味で働く人たちに
エールを込めて。


f:id:deco-noriko:20201106133342j:plain

タイトルの雑色のエナメルは

先日読み返していた芥川のとある小説に出てくる言葉です。

昔読んだ時には、その言葉を読み飛ばしていましたが
今回目に留まり
その意味を考えたときに理解しました。


私はエナメルが好きです。

あの
チョコレートをグラサージュしたときのような光沢
傷一つない滑らかな手触り。

エナメルはそういう感じです。


芥川の晩年の他の話に出てきますが、

当時、飲食店ではテーブルクロスとして
布にエナメルを塗ったものを使用していたようです。

しかし、そういうエナメルを塗った布を使いこんでゆくと
最初はぴかぴかとしてなめらかだったエナメルの表面が
剥がれて、
下の布地が出てきてしまいます。

その布地は傷つき、汚れやすく
そうなると見た目もあまりよろしくない。

でも、飲食店によっては
まだ使えるからと多少そのままにしておくところもある。

ある時、芥川がとあるカフェに行ったとき
そのエナメルの剥がれた布地が汚れているのを目にして
とても落ち着かなくなった
ということが書かれていました。


芥川はそういうものに、暗示
というより啓示に近いものを感じていたようでした。

雑色のエナメルとは

いろんな色の混じった
或いは下の布地が粗末なエナメルのことかなと思いました。

いつか剥がれて
下の粗末な布地がむき出しになり、
汚れてしまう。

でも、そうなっても誰も気にしないし、
気づくことさえしないのです。

でも、芥川にはそれは耐えられなかった。


そういうことなのだと思います。


芥川は自殺しましたが
時代に殺されたと言ってもいい。

いや、そういう人たちの中では
生きられなかった。

今、芥川を読むと
生きたかったのだな
と思います。

でも、生きることすら叶わなかった。

芥川とは違う人々の中には
自分と違うものに対して敵対心以上のものを持ち
その存在さえ消そうとする人さえいるからです。

たしかに
そういう人たちはいるのです。


芥川は死んだ。

でも、芥川の作品は残った。

だから、こうして
私のように

芥川に助けられている人間もいるのです。


頑張っていきましょう。

f:id:deco-noriko:20201106133416p:plain


そう言えば
エヴァの映画はいつ公開になるのかと
心待ちにしていたら

先日
年末に公開されるとかしないとか噂で聞きましたが
ほんとかな?


早く見たいです。


というわけで、
前回の記事の連弾と絡めて

ふたつほど動画を貼っておきます。


W.A.モーツァルト 二台のピアノのためのソナタニ長調 K.448より第 1楽章 Mozart Sonata for Two Pianos 1st Movement KV448



新劇場版エヴァンゲリオンQ Quatre Mains(カヲル&シンジ連弾曲)



ではでは、またお目にかかる日まで。

またねー♪

f:id:deco-noriko:20201106133437p:plain