the writing's on the wallの意味(それってもしかして編)

こんばんは☆

今日はもう日付が変わりそうな時刻から
startです。

昨日
the writing's on the wallの意味について
考えてみました。

結構おもしろかったですよね。←自分だけ

まぁ日本に外国人が来て

「これって二階から目薬だよね」
っていうのを聞いて

二階から目薬!?

意味わからんぜ!!!!

という
よくあることの類だったのかしら?


これって慣用句として
どのくらい使われているんだろうと
ふと
疑問に思いまして。

最近使われるようになった
スラングとかではなく

出典が旧約聖書ですし
昔からある言葉にしては
あまり聞いたことがないな、と。

旧約聖書自体
もともとはヘブライ語とかで
書かれているわけなので、
アラム語という言葉でも書かれているらしいが。)

どこかで英訳された時点で
この表現が生まれ、広まっていったと
考えられるわけです。


そのことを思うと
やっぱり調べたくなって

ちょっと調べてみました。

で、
該当箇所(ダニエル記 第5章)の用例を
いくつかさくっと検索してみると
下記の通り。


▼欽定訳(キング・ジェームス・バージョン)

Daniel 5 King James Version (KJV)

In the same hour came forth fingers of a man's

hand, and wrote over against the candlestick

upon the plaister of the wall of the king's

palace:

https://www.biblegateway.com/passage/search=Daniel+5&version=KJV


★新国際版聖書訳(ニュー・インターナショナル・バージョン=NIV)

Daniel 5 New International Version (NIV)


The Writing on the Wall

Suddenly the fingers of a human hand appeared
and wrote on the plaster of the wall, near the

lampstand in the royal palace

https://www.biblegateway.com/passage/?search=Daniel+5&version=NIV


・その他①

At that time, the fingers of a human hand
emerged and wrote opposite the candelabrum on

the plaster of the wall of the king's palace,

and the king saw the palm of the hand that was

writing.


https://www.chabad.org/library/bible_cdo/aid/16488/jewish/Chapter-5.htm


・その他②
Daniel, chapter 5

The Writing on the Wall.
Suddenly, opposite the lampstand, the fingers of

a human hand appeared, writing on the plaster of

the wall in the king’s palace.

http://www.usccb.org/bible/daniel/5


・その他③
Suddenly, the fingers of a human hand appeared

and began to write on the plaster of the palace

wall, directly behind the lamp-stand; and the

king could see the hand as it wrote.

https://www.catholic.org/bible/book.php?id=34&bible_chapter=5


ってことで、

実は
  英訳の本文には該当表現がない

みたいです(笑)

でも、
パラグラフのタイトルに
The Writing on the Wallとあるのが
いくつかあって。

なので、
聖書に記載がある、
というのではなくて

該当エピソードをまとめた形で

The Writing on the Wallと言えば
ダニエル記のベルシャザル王のあの話ね

みたいなざっくりとした感覚なのかな、と。

ちなみに
パラグラフタイトルに
The Writing on the Wallとあるのは
新国際版聖書訳=New International Version (NIV)
と呼ばれるもの。


新国際版聖書については
wikiにも記載されています↓

新国際版聖書
New International Version
旧約聖書
出版時期 1978
新約聖書
出版時期 1973
完全版
出版時期 1978
著者 ビブリカ, (旧国際聖書協会)
対象年齢 7.80[1]
出版社 ビブリカ (Worldwide), Zondervan (US),

Hodder & Stoughton (UK) and others
著作権状態 Copyright 1973, 1978, 1984, 2011

ビブリカ [2]
教派 プロテスタント
ウェブサイト http://www.biblica.com/niv/
創世記 1章1–3節
[表示]
ヨハネ福音書3章16節
[表示]
英語訳聖書
Biblia-1-.png

ドゥアイ・リームズ聖書 (DRV, 1582年)
欽定訳 (KJV, 1611年)
改訂訳 (RV, 1895年)
アメリカ標準訳 (ASV, 1901年)
改訂標準訳 (RSV, 1952年)
エルサレム聖書 (TJB, 1966年)
アメリカ聖書 (NAB, 1970年)
アメリカ標準訳 (NASB, 1971年)
リビングバイブル (TLB, 1971年)
現代英語訳 (GNB, 1976年)
新国際訳 (NIV, 1978年)
新欽定訳 (NKJV, 1982年)
新改訂標準訳 (NRSV, 1989年)
世界英語聖書 (WEB, 2000年)
英文標準訳 (ESV, 2001年)
アメリカ聖書改訂版 (NABRE, 2011年)
コモン英語訳聖書 (CEB, 2011年)


1978年にアメリカの福音派団体ゾンダーヴァン

(Zondervan Corporarion) が発売し、英語圏で最も普

及した聖書の翻訳である[要出典]。

以上、wikiより引用。

英語圏で最も普及した聖書の翻訳である[要出典]”
とあるのは
販売数が最も多いため、という理由のよう。

英訳聖書について
下記のサイトさんが詳しいです。↓
(記事の最後のほうに聖書の対訳を
すぐに参照できる箇所もあり、とても素敵です☆)

https://directors.tfionline.com/ja/post/which-bible-translation_ja/

上記サイトの
[Which Bible Translation?]
April 12, 2016の記事にありますが、

英訳聖書には
大きく
逐語訳、意訳、パラフレーズ訳(パラグラフごとの要約)
の3パターンがあり
この順で原語により近いとのこと。
(あくまでも言語的な近さ、という意味で)

欽定訳(キング・ジェームス・バージョン=KJV)は
逐語訳、
新国際版聖書訳(ニュー・インターナショナル・バージョン=NIV)は
意訳に分類されるそうです。

参考までに
上記サイトさんより英訳聖書の分類について
少し引用しておきます。↓


以下にあげるのは、最も広く普及している逐語訳聖書

で、語順が原語に近い順番に並べられています。(順

位は様々な図表によるもので、そういった図表の例へ

のリンクを後の方であげておきます。)

アメリカ標準訳聖書(NASB:New American

Standard Bible)
詳訳聖書(AMP:Amplified Bible)
英語標準訳(ESV:English Standard Version)
欽定訳(KJV:King James Version)
新欽定訳(NKJV:New King James Version)

意訳の手法を用いた聖書も様々であり、
ある翻訳は他のものよりも原語の語順を守っています。以下にあげるのは、最もよく使われている
意訳聖書のいくつかで、原語の語順に近い順番に並べられています。

改訂標準訳(RSV:Revised Standard Version)
ホルマン・クリスチャン・スタンダード・バイブ

ル(CSB:Holman Christian Standard Bible)
新改訂標準訳(NRSV:New Revised Standard

Version)
アメリカ聖書(NAB:New American Bible)
新国際版(NIV:New International Version)

全体的に見て、新国際版聖書(NIV)が
逐語訳からパラフレーズ訳への段階の中心に
位置しています。


以上、引用。

ということは、

より原語に近い(言語的に)KJVには
The Writing on the Wallという言葉はなく、
NIVにのみ見られることから、

The Writing on the Wallという言葉が
NIV以降、ベルシャザル王のエピソード
バビロニアの終末)を直接的に示すように
なったのかもしれません。

でも
昨日リンクしたThe Writing on the Wall
の英語表現に関わるサイトさんで見たように
表現のパターンもいろいろあることから

やはり、The Writing on the Wallという表現に
近いものであれば
そのエピソードを示すこともある、
というくらいで
「慣用句」というほど
かっちりしたものではなかったのかな
と思われます。

それが、
近年よく使われるようになった、と。

なんというか

そういう表現が求められるほど
世界が末法的になったのでしょうかね?(笑)

なにこの
世界の終末感の目白押しは(笑)


ちなみに
昨日の記事で引用した
The Writing on the Wall
の英語表現に関わるサイトさんに

旧約聖書ダニエル記5章を題材とした
レンブラント・ファン・レインの絵画が
のせてありましたが、

こちらの絵画は

「ベルシャザルの酒宴」
(Full title:「Belshazzar's Feast」,1636
 https://www.nationalgallery.org.uk/paintings/rembrandt-belshazzars-feast
というタイトルで

ロンドン・ナショナル・ギャラリーに所蔵されているそうです。

Sam Smithもイギリスの出身ということで
もしかしたら
言葉としてのThe Writing on the Wallという
慣用表現というよりは、
レンブラントの絵からの経由で
The Writing on the Wallに行き着いたのかな
とも思えます。

つまり
レンブラントの絵

“終末(死)の予告” のテーマ 
“死と隣り合わせ”のボンドのイメージと重なる

旧約聖書ダニエル書を参照

Writing's On the Wallというフレーズ

というアプローチ
ですね。

ちなみに
参照した旧約聖書
流布本であるNIV系統の英訳聖書
の可能性が高い
ということになります。

という
金田一ばりの推理で(笑)

言語学者ならば
 金田一春彦のほうでお願いしたい。)


「SKYFALL」・「SPECTRE」は
特にロンドンをロケ地に多用していて

007の劇中で
ボンドが新しいQ(若い理系男子)に初めて会う場所も
ナショナル・ギャラリーなので
このつながりはあるんじゃないかと。

レンブラントの絵は
しかも“ダニエル”書由来のエピソードで
しかも“死を予告する”絵ですからね。

ちなみに
ボンドがQに会う場面とそのロケ地については
こちらのサイトさんにも記載がありました。

https://ameblo.jp/karmannfish/entry-12185738171.html

このQと出会う場面でも
若いQからボンドに対しての
「スクラップ行きの古くて大きな軍艦だ」
という言葉の
“もう終わりですよね?”というニュアンスは

The Writing on the Wallの
“終末(死)の予告”

というのは
やはり
つながっているとしか。

ボンド
みんなから
用済み言われて
かわいそす。。。


思うに

昨日最終的に和訳として採用した
“死がついてまわる”
という表現ですが、

改めて「SPECTRE」に
照らし合わせて見てみても

やっぱりいろんなところに
「死」のモチーフが出てきます。

昨日リンクで貼ったSam SmithのMVにも
昨日指摘したボンドが旧MI6跡の殉職者プレートに
自分の名前を落書きされた点以外に、
ルチア(モニカ・ベルッチ←「マレーナ」の女優さんだと
後で知りました!)
と出会う葬儀のシーンも挿入されていましたし、
(きっとボンドは、もしかしたらいつか自分も
こうなるのではと想像したでしょうし
残された女性の失意の姿を目の当たりにします)

本編でも
冒頭から「死者の日」というメキシコのお祭りから
始まっていますし、

クライマックスでも
オーベルハウザーが
いかにボンドを付け回し
ボンドの大切な人たちを奪っていったかを
話します。

なので
ボンドは
常に“死にまとわりつかれていた。”

文字通り
死と隣り合わせだったわけです。


それは、
実は「SPECTRE」のポスターに
最初から示されていた。。。。。


ボンドー!うしろー!


ね?

ボンドの後ろに
うっすらと「死神」が(笑)

だから
The Writing on the Wallは

死神の“落書き”なのかも。


あなたは
死から逃れられない。。。。


って、


これって

デスノじゃん!!(笑)


という意外な結末に。


ということは

Sam Smithの歌う
ラブソングは

「一生愛す  by 夜神月

みたいな?(笑)




ネタか。




***************

というわけで
久しぶりにデスノコラが見たくなったため
貼らせていただきます(笑)




夜神月の英語力が最低だったら
一話で終わっていた件。

もひとつ↓

ある意味予想外。(笑)



以上、今宵はここまで!

おやすみなさい☆

またぬー。