writing's on the wallの意味。

こんばんは☆

なんだかんだで
ほぼ毎日書いてますね(笑)

今日は昨日記事で貼った
Sam Smithのwriting's on the wallについて
ちょっと気づいたことがあって
おもしろかったので
少し書いてみたいと思います。

昨日貼ったSpectreのOPに英語の原詞が
ついていたので
それを読みながら聴いていたのですが、

曲のタイトルにもなっているフレーズの
writing's on the wallのところが
ちょっとよくわからなかったのです。

そこだけ浮いているっていうか。

普通に直訳すれば
“壁に書かれてある文字(記述)”
みたいな感じで

“落書き”とかいう意味にもなるんですけど、

それでは他の部分と意味が通らないので
どういうことかなと思って

和訳しているサイトさんをいくつか見たところ

“よくないことが起こりそうだから”
みたいなこととか、
結構意訳っぽくしてあったので、

ますます「????」
となって、

さっき録画してた「Spectre」の
該当箇所(WOWOWでは和訳がついてる)を見たら
“それが運命だから”
みたいな感じで訳してあって

あーなるほど

例えば古代壁画とかに描かれた文字みたいな
預言みたいな意味?
ナウシカ(漫画版)に出てくる墓の内部にあるやつとかのイメージ。)
と思って
predictみたいな意味でとるのかな?

と思って再度ネットで調べてみたら
どうやら聖書にある言葉だそうで
“失敗や災害などの不吉な兆し”という意味だそう。

こちらのサイトさんに詳しく載ってますが、
不吉な兆しがあるときは、「手」が出てきて
文字を書くのだそう。


https://talking-english.net/writing-on-the-wall/


(ちなみにこちらのサイトさんでは
 ちょうどこの曲の該当箇所にも言及していて
 下記のような解釈をされています。↓

 “「あなたのためにどんな危険も
  おかさないといけない。
  なぜなら悪い兆しが見えるから」みたいな
  意味でしょうか。
  2015年の映画『007 スペクター』の主題歌に
  なっています。
  歌詞は恋愛、片思いを歌った感じですが、
  スパイの危険性とかけたような内容になって
  います。”                )

なるほど、
と思いましたが、

その前にSam Smithのほうの曲の動画
(→記事末尾参照:昨日貼った「Spectre」のOPの動画とは違うやつ。)
を見ていて

最後のほうに、「Spectre」のシーンがちらっと出てくるのですけれども

これは、ボンドが旧MI6の建物(「SKYFALL」で破壊された後)に入ったときに
殉職者のプレートに自分の名前が落書きされているのを
見つけるシーンなんです。


参考:http://blog.livedoor.jp/ohmss007/archives/1786376.html

つまり、これは
ボンドに死を宣告するための“落書き”にも通じているのかな、
と。

この直前の言葉に
I feel like a storm is coming
(嵐が来そうな予感がする)
とあるので
確かに悪い予感はしているようなんですけど、
I'm prepared for this
I never shoot to miss
とあるので
失敗する気はないようでもあるんですよね。

まぁ
But I feel like a storm is coming
なので
“嵐が来なければ”
ってことが条件ともいえるんでしょうけど。

でも、たぶん
“僕”が一番心配しているのは、
嵐が来ても、来なくても

 If I risk it all,Could you break my fall?
(もし僕がそのこと(it)に僕自身の全てをかけたら、
 君は僕を受け止めてくれるかい?)

という“君”の気持ちなんじゃないかと。

で、先に見たように
リスクをかけた結果として
浮かび上がるのは
「死」なんですよね。

FALLという言葉は間違いなく
前作の「SKYFALL」から来ていて
落ちること=即ち“死”です。

ここで昨日の記事の方の「Spectre」の
OPを見てみると

ボンドが落下していき
そこで、女性(たぶんマドレーヌ)と
手を取り合おうとしているシーンがあります。

下には燃え盛る炎。

これは地獄の業火のようでもあります。

で、思い出してほしいのは
「SKYFALL」のほうのOPで
ボンドが落下していったとき

海底の底から
手が出てきて
ボンドを引きずり込もうとして

そのあと姿を現すのは
ヴェスパーなんです。

だから、ボンドが死んだとき
地獄で待っているのは
本当はヴェスパーでしょう。

ヴェスパーは、
ボンドが本当に愛した女性ですが
仕方無かったとは言え
ボンドを裏切り、騙していたので
天国にはいけなかったのかもしれないし、

ボンド自身もきっと天国ではなくて
自分自身が地獄へ行くのではないかと
考えているようで。
(「SKYFALL」のほうのOPの続きで
救えなかったヴェスパーや
殺しのライセンスを持って
殺害してきた犯罪者達の姿が浮かぶのは
きっとボンドに少なからず贖罪の意識が
あるのかもしれないなと。)

ボンドは
ヴェスパーを救えなかったことを
ずっと心に抱いていて

今、マドレーヌという女性に出会ったわけです。

マドレーヌがボンドの運命の相手かどうかは
わかりませんが、

ショーン・コネリー時代から
言われていますが、

ボンドと深くつながる女性は
命を落とします。

だから、ボンドは
本当に愛したい女性ならば
その人を守ろうとします。

そして
きっと、こう言うんじゃないかな

それが

For you I have to risk it all
'Cause the writing's on the wall

なのだと思います。

なので
多少(かなり)
私風に意訳すると

  “僕は君を命がけで守るよ

   だって
   僕にはいつも死がついてまわるから”

みたいな感じかな
と。

つまり、

“君を命がけで守るのは当たり前、
 だって僕自身が死を呼ぶ男だからだよ”

ってことです。

今さー

これを書いた瞬間思ったけど
劇中でこの台詞
誰か言ってたよ!!
(もちろんボンドが。)

誰だったっけ?????
ショーン・コネリーだったかな?

意外と
ダニエル・クレイグかもしれん。
(そんな気がしてきた。。。。)

すごくさらっと
シーンが切り替わる前くらいにね。

「当たり前じゃん」
みたいにさらりと言ったから

すごいわ

でも
そうなのか。。。。

って一瞬思ったもん。。。。

あー。

今度探してみよ(笑)


で、つまり
“僕”は

“それでもいいかい?”
ってことを
“君”に聞いているわけです。

“絶対死がついてまわる男だけど
 それでも運命を共にしてくれる?”

ってことで。

絶対死ぬ目に合わせるけど
絶対守るから

絶対に死ぬ目に合わせるけど

君がいないと
僕は生きていけないんだ

ってことなのかな
と。


それが
  If I risk it all
  Could you break my fall?
の箇所に来るから
  ここのitは“君を命がけで守ること
        =”君を命がけで愛すること”
     allは“僕の全て”
ってことですね。

だから、
  “僕は君に全てを捧げるから
  君は僕の全てを受け止めてくれる?”
っていう

一番シンプル
かつ
一番大切な言葉なんだろうね。

「Spectre」のOPの地獄へ落ちてゆく二人の姿を
重ね合わせると


地獄に落ちるときは
一緒に落ちてくれる?

ってことなのかもしれません。



それがなんとも
ボンドの生き様と
合っていて
よいな、
と。

Sam Smithが

壮大なラブソングを作りたい
と言って

できたのが
この曲だそうで。


007という壮大な世界の中で


声を張り上げて歌う
というのでもなく、

ひとつの永久不変の真理として

とてもシンプルな言葉で

ともすれば

一人でささやくかのように

でも
それは
せつなく哀しみを帯びて

まるで

どこまでも鳴き渡る
鳥の声のようでもあり。


それがわかって

心を打たれました。


深い。



*****************


Writing's on the wall/Sam Smith



同じようなことが
前にもあった。

でも

ずっと同じ場所で
地団駄踏んでた。


いつも

駆け回って過ごしながら

逃げてもいたんだ。



でも

君と一緒に

ここに居たいんだ。



準備はできてる。

失敗はしないよ。

嵐は来そうだけど。



もし、今日生き延びたら

もう逃げないよ

目の前で向き合うことにする


僕は君に全てを捧げるから

君は僕の全てを受け止めてくれる?



どうやって生きていけばいい?

どうやって息をすればいい?


君がいないと

わからなくなるよ



体中を駆け巡る血のように

君の愛を感じたい


ここで教えてよ

それをあきらめるべきかどうか


君を命がけで守るよ

だって
僕には

死がついてまわるから



たくさんのガラスの破片が

過去から僕をめがけて
飛んでくる


星が輝きはじめる頃

陽は沈んでいくんだ


全ての希望がなくなりそうでも

怖くはないさ



僕は君に全てを捧げるから

君は僕の全てを受け止めてくれる?




どうやって生きていけばいい?

どうやって息をすればいい?


君がいないと

わからなくなるよ


体中を駆け巡る血のように

君の愛を感じたい


ここで教えてよ

それをあきらめるべきかどうか


君を命がけで守るよ

だって
僕には

死がついてまわるから


いつも

死がついてまわるから